サムライ紅茶
煎茶や玉露の特徴であるまっすぐな形をした紅茶
紅茶はその製法により曲がった形をしているけれど、あえてまっすぐの形をすることで「日本の」紅茶というのが視覚的に分かると面白いのでは?という考えから生まれた紅茶、それがサムライ紅茶です。
日本独自の「まっすぐな形」のお茶
永谷宗円が広めた青製煎茶製法の「煎茶」は日本独自のお茶として、やがて針のようなまっすぐな形である方がいいという価値観の元、進化をしていった。覆い下で育った茶の芽を煎茶の製法で作った「玉露」もまた、針のような形を良しとするようになっていった。

国産紅茶の歴史
明治初期に多田元吉が日本での紅茶製造を広め、主に輸出用として生産量が増えていった。しかし第二次大戦後、価格競争力を失った日本の紅茶は生産量が一気に減った。2000年代の初めに「地紅茶」「和紅茶」ブームが起き、今では高品質は紅茶も製造されるようになった。
緑茶と紅茶は違う機械で製造する
日本茶の煎茶や玉露のような緑茶の特徴であるまっすぐな形の紅茶を作るには煎茶を作る同じ機械を使わなければならない。しかし、紅茶はその強い香りの為に緑茶を作る機械で紅茶を作ることはご法度とされている。なのでまっすぐな紅茶は手揉みで作るしかなかった。


偶然のチャンスをつかんだまっすぐな紅茶
一度手揉みで紅茶を作ってみるとまっすぐな紅茶が出来た。出来る事はわかったが、手揉みで作るのはごく少量しか作れない。たまたま私が行っている茶農家が廃業することになったので最後に緑茶を作る機械で紅茶を作ってみることにした。それで出来たのがこの「サムライ紅茶」である。
飲みやすい紅茶に
形がまっすぐになっただけでなく、しっかり揉みこむことでより色の濃い紅茶になった。一目で分かるまっすぐな形の紅茶、日本の緑茶「煎茶」「玉露」の特徴である「まっすぐな形」をしているので飲む前から日本を感じることが出来る。また、まっすぐな形は侍の刀をイメージしていると言えば「サムライ紅茶」である必然性も生まれる。

