8月も後半に差しかかったある日、奈良は山添村に行ってきました。
今回の目的は蜜香紅茶作り。
無農薬・無施肥の茶などを手がけている若き茶生産者、栢下さんのところへ向かいます。
栢下さんは関西では珍しい釜炒り系のお茶を作るみとちゃ農園(https://mitochanara.wordpress.com/)をされていて、去年は手揉みをしに宇治田原に来られたりなどお互いお茶についての情報交換をしています。
以前、みとちゃ農園の蜜香紅茶「大和美人」を飲んだときにそのいい香りが忘れられなくて、「どうやって作っているんだろう?」とその現場を見に行きたくなり、今回の訪問となりました。
実は紅茶の作り方もよくわかってないのでホント、楽しみです。
製茶は昼からやるということで少し早めに到着し、茶園を見せてもらいました。
山添村は坂が結構あります。宇治田原は結構市街地に畑があるんですが、山添村は山の中。
(画像は撮った映像をキャプチャーしています)
農薬はもちろん、肥料もやってない畑なんですが、お茶の葉などは虫に食べられているという訳でなく、とてもきれいな状態でした。山添村には多くの慣行の畑(農薬や肥料でコントロールされた)もありますが、それらに比べると一番茶後の葉の成長具合がかなり少ないので自然農法としては収穫量や収穫回数などが一つのキーワードになってくるのかもしれません。
茶の葉は前日に摘み、一日静置させています。
萎凋香のいい香りが辺りに漂います。
これを袋に入れ、揉捻機で揉み、途中でほぐす作業を何度か繰り返します。
そうすることで緑色の葉っぱが徐々に褐色に変化していきます。
その後、発酵させるために1時間ほど寝かします。
熱を加えて揉み、さらに香りが経ったところで釜炒りで殺青を。
出したところで一気に紅茶の見た目になります。
後は乾燥の工程を経て荒茶完成、です。
作業の途中で少し時間が空くのでその時に蜜香紅茶の飲み比べを品種別ですることに。
静置や揉捻、発酵の仕方など作り方もいろいろ変えて研究されているのと、また品種別の特性も相まってそれぞれ特徴のあるお茶でびっくりしました。
香りが特徴的なもの、渋味が控えめなもの、余韻が長いもの、それぞれあって、「あれもいい、これもいい」と楽しいひと時を過ごしました。
この蜜香紅茶、ウンカがついた葉を使うのですが、後日宇治田原の茶園でつるとりをしていると手摘みの茶園にはなかったのですが、はさみ刈りの茶園ではウンカが発生していて一杯あることに気付きました。
香りが強いため、専用の揉捻機が必要ですが、その気になれば作れるのかもしれません。
いつか自分でも作ってみたいですね。
今回、いつも作る玉露とは違う蜜香紅茶の製茶を見ることで、またお茶の楽しみが増えました。みとちゃ農園の栢下さん、ありがとうございました!
※こちらの蜜香紅茶「大和美人」ですが、みとちゃ農園のHPで購入することができます。2018年8月現在在庫切れですが、今年の分は秋には購入可能です。詳しくはみとちゃ農園さんまでお問い合わせ下さい。